薬物乱用治療におけるグループ演習の実践

個別や家族療法に加えて、薬物使用者(ティーンエイジャーから成人まで)にとってグループ治療は有効な支援手段です。仲間からのサポートを受けられ、同じ問題に直面していることを実感できるため、回復への動機付けが高まります。ファシリテーターは対話療法に加えて、さまざまな演習を取り入れることでグループ体験を充実させます。

アイスブレイク

最初の1〜2回のセッションでは、緊張を和らげメンバー同士の親睦を深めるためにアイスブレイクを行います。特にティーンエイジャーや若年成人のグループでは効果的です。薬物使用に直接関係しないテーマで、共通点や相違点を話し合う機会を設けましょう。

実施例

  • メンバーをペアにし、以下のような質問リストを渡す。
    「名前は?」「週末に好きなことは?」「友人に求める資質は?」
  • 相手の答えを聞いたら、相手をグループ全体に紹介させる。

チェックイン・チェックアウト

各セッション開始時に全員の状態を把握するためのチェックインを行います。メンバーの現在の感情やその日の出来事、1〜10のスケールでの気分を共有させると、個々の背景が理解しやすくなります。セッション終了時にはチェックアウトを実施し、感情の変化やサポートが必要なメンバーを特定します。

健康的な対処スキルと不健康な対処スキル

薬物使用者はしばしば不健康な対処法(アルコールや薬物で感情を覆い隠す)に頼ります。大きなポスターボードを2枚用意し、以下の作業を行います。

  • 1枚目:悲しみ・怒り・罪悪感などの不快な感情に対する「不健康な対処法」をメンバー全員で書き出す。
  • 2枚目:同じ感情に対する「健康的な対処法」や、今後試したい対処法をリストアップする。

なぜ不健康な方法を選んだのかをグループで話し合い、次の週に健康的な対処法を実践する計画を立てます。次回のセッションで実践状況を振り返り、成功体験を共有します。

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