キャスターオイルエマルジョンの活用例
眼薬におけるキャスターオイル
キャスターオイルエマルジョンは涙層の安定性を高め、目の乾燥を防ぐ効果があります。2010年4月号の『Contact Lens and the Anterior Eye』に掲載された研究では、乾性眼患者にキャスターオイルエマルジョン点眼液を投与した結果、1滴で最大4時間にわたり涙膜が持続し、症状が改善されたことが報告されています。
薬物送達システムとしての活用
家畜用抗生物質ティルミコシンは、投与後に長時間血中濃度を維持させることが求められます。2009年4月号の『Journal of Veterinary Pharmacology and Therapeutics』の研究では、キャスターオイルエマルジョンに組み込んだティルミコシンが、従来のリン酸塩溶液に比べて持続的に放出され、マウス実験で効果が持続したことが示されました。
静脈内投与薬への応用
免疫抑制剤タクロリムスは水溶性が低く、血液中での毒性が課題です。2009年5月号の『Drug Development and Industrial Pharmacy』の論文では、キャスターオイル由来のエマルジョンを用いることでタクロリムスの安定性が保たれ、赤血球への毒性が低減されたと報告されています。
経口投与薬の徐放化
胃酸に弱い薬剤でも、キャスターオイルエマルジョンに包埋されたマイクロビーズは胃内で浮遊し、消化時間を遅延させます。2008年6月号の『Acta Pharmaceutica』の研究では、8時間にわたって薬剤が徐放されることが確認され、従来の製剤と比較して有意な改善が見られました。
