水の浄化とコンディショニング
水の浄化
水道水を飲用に適した状態にするためには、浄化が不可欠です。古くは沸騰が主な方法でしたが、現在は紫外線や電気を利用した浄化装置が普及しています。紫外線装置は太陽エネルギーで細菌を死滅させ、電気式装置は電力で同様の効果を得ます。
浄化の主な方法
目視だけでは汚染度は判断できないため、化学分析が必要です。浄化手段は大きく以下の3つに分かれます。
- 物理的方法:ろ過や沈降によって懸濁物質を除去します。最も一般的です。
- 生物学的方法:活性汚泥や緩衝砂ろ過など、微生物の働きを利用します。
- 化学的方法:塩素消毒や凝集沈殿、さらには電磁波照射などが用いられます。
水のコンディショニング(軟化)
工業や製薬分野では、マグネシウム・カルシウム・鉄・マンガンなどのイオンが多く含まれる硬水は使用に適しません。軟化剤として最も広く使われるのは炭酸ナトリウムで、これらのイオン濃度を効果的に低減します。
硬水の問題点
硬水は以下のような弊害をもたらします。
- 洗剤と金属イオンが反応し、泡立ちが悪くなるため洗浄効果が低下する。
- 電解質が原因で電食(ガルバニック腐食)が進行する。
- カルシウム・マグネシウムの沈殿物(カルサイト・アラゴナイト)が配管やボイラー内に付着し、流量低下や熱効率低下を招く。
浄化とコンディショニングの重要性
水中の不純物はアメーバ赤痢、下痢、A型肝炎、腸チフスなどの水系疾患を引き起こします。WHOは2007年の報告書で、約11億人が安全な飲料水を欠き、下痢による死亡者が180万人に上ると指摘しました。したがって、飲料水だけでなく工業用水の品質向上は不可欠です。
