血液媒介病原体に関する研修

概要

血液や血液製剤を扱う業務では、血液媒介病原体への曝露リスクがあります。1991年に米国労働安全衛生局(OSHA)は「血液媒介病原体規則」を制定し、雇用者に対し従業員への教育、ユニバーサル・プリコーションの実施、個人防護具の提供、B型肝炎ワクチンの接種機会の確保を義務付けました。

血液媒介病原体

血液媒介病原体への曝露は、OSHA、CDC、雇用者、従業員すべての関心事です。特に重要なのは、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、B型肝炎ウイルス(HBV)、C型肝炎ウイルス(HCV)の3種です。これらは治癒が難しいため、感染防止が唯一の対策です。皮膚の切り傷や刺し傷、目の粘膜、鼻や口への飛沫などで感染する可能性があります。

研修要件

OSHAは、雇用者に対し、採用時に血液媒介病原体に関する研修を実施し、年1回の定期的な見直しを行うことを義務付けています。研修では、血液媒介病原体の定義・危険性、曝露リスク、予防策、針刺し事故などの対応方法を説明し、質疑応答の時間を設けて疑問や懸念に答える必要があります。

ユニバーサル・プリコーション(感染予防策)

研修と定期的なレビューを通じて、血液や血液製剤はすべて感染性があるものとして扱う「ユニバーサル・プリコーション」の徹底を促します。手順や適切な機器を使用しない場合、従業員の感染リスクが高まります。

個人用防護具(PPE)

研修では、施設で使用できる個人用防護具の種類と使用方法を教育します。防護具は無償で提供され、血液媒介病原体に曝露するすべての従業員が使用できるようにします。主な防護具は手袋、ラボコート、フェイスシールドや眼鏡などで、直接血液に触れないようにします。アレルギーがある従業員にはラテックスフリーの製品も用意します。

B型肝炎ワクチン接種

1992年にHBVワクチンが導入され、CDCはこのワクチンにより免疫が高まり、感染が事実上防止できるとしています。雇用者は、雇用開始から10日以内に従業員にワクチン接種を提供しなければなりません。従業員が接種を拒否した場合は、雇用者がその旨を記録します。なお、後日でも血液や血液製剤に曝露する業務であれば、ワクチン接種を受けることが可能です。

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