膜式水ろ過プラントの概要と利点
膜式水ろ過の種類
膜分離プロセスは大きく圧力駆動型と電気駆動型の2種類に分かれます。圧力駆動型では水圧を利用して水分子を半透膜に通過させ、汚染物質は濃縮側に残ります。電気駆動型では電流を使ってイオンを膜越しに移動させ、純水は透過側に集め、イオンは濃縮側で回収して処分します。
膜式水ろ過プラントで使用される膜
主にセルロース系ポリマーなどの有機高分子が使用されます。入手しやすくコストが低いため広く採用されていますが、セラミックや金属酸化物膜も利用されています。近年はナイロンなどの薄膜ポリアミド複合膜が開発され、耐機械的強度が高いものの価格は高めです。
膜式水ろ過システムの構成要素
一般的なシステムは前処理、ポンプ、カートリッジフィルタ、膜本体、後処理の順に構成されます。前処理で大きな懸濁物質を除去し、ポンプで必要な圧力を供給します。製造元が提供する5μm以上のカートリッジフィルタで微粒子を除去し、膜は給水の品質や要求水質に応じて直列または並列に接続されます。後処理では脱ガス装置により硫化水素や二酸化炭素を除去します。
膜式システムの保守管理
膜の寿命は使用条件により3〜5年です。硫酸バリウム、硫酸ストロンチウム、硫酸カルシウムなどのスケールが付着すると劣化しますが、阻害剤で防止できます。また有機汚染によるファウリングは適切な前処理で回避可能です。濾過時に生じる廃棄物は下水道、土地散布、深層井戸注入など適切に処分します。
膜式システムのメリット
従来の化学薬品使用量を大幅に削減でき、設置面積や人員も少なくて済みます。ウイルスや細菌の除去も可能で、システム全体のコストパフォーマンスが高いのが特徴です。
