イオン生成による水処理
イオン生成は、汚染された水から不純物を除去するための水処理技術です。主に軟水化装置と脱イオン装置に分かれますが、本稿ではイオン生成の原理・用途・メリット・デメリットを解説し、飲料水やプールなどでの重要性を紹介します。
イオン生成とは
イオンは電荷を帯びた原子で、電子を失うと正電荷、電子を得ると負電荷を持ちます。水が電極の間を流れると電流が発生し、電極表面の原子が電子を失って正電荷となります。この正イオンは、細菌やウイルス、カビの細胞壁にある負電荷と結合し、細胞機能を阻害して死滅させます。
主な用途
イオン生成による水処理は、プール(塩素代替)、冷却塔、病院・介護施設などで温水に繁殖しやすい細菌の増殖を抑制します。また、飲料水の処理においては、消毒副生成物の発生を防ぐ目的でも利用されています。
利点
- 残留効果が長く、UV処理よりも持続的に効果が期待できる。
- 配管の末端や低流量部でもイオンは全体に行き渡り、温度に左右されずに機能する。
- メンテナンスが少なく、腐食や装置へのダメージが起きにくい。
- 化学薬品の使用が最小限になるため、部品(蓋やポンプ)の劣化が抑えられ、輸送・保管の問題も少ない。
欠点
- 効果は水のpHに大きく依存し、pHが9程度になると細菌除去率は約10%に低下する。
- 水量が少ない、または停滞している場合や、システムに死角があると効果が減少する。
重要性
水はある程度自己浄化能力がありますが、地下に蓄積する汚染物質や微生物は除去できません。特に飲料水としての安全性を確保するために、イオン生成による水処理は重要な役割を果たします。
