医療改革が看護職に与える新たな影響

2010年3月、オバマ大統領は「患者保護と医療費適正化法(PPACA)」に署名し、医療制度に1965年のメディケア導入以来最大の変革をもたらしました。この法律は、患者、医療提供者、雇用者、製薬企業、保険業界に広範な影響を及ぼします。米国議会予算局(CBO)は、PPACAが10年間で9000億ドル超の費用を要し、同期間に財政赤字を1240億ドル削減すると推計しています。PPACAは医療慣行に多数の変化を促すと同時に、患者と看護師をはじめとする医療従事者に新たな機会を提供します。

業務負担の増大

PPACAにより、数百万の未保険者が保険に加入することになり、2014年までにほぼ全米の成人が雇用主提供、メディケイド、または個人購入のいずれかで保険加入が義務付けられ、未加入の場合は罰金が課されます。カイザー・ファミリー・ファウンデーションによれば、未保険者は医師の診療を受けにくく、症状が悪化すると救急部(ER)を利用する傾向が2倍に上ります。

救急部への負担は軽減される可能性がありますが、診療所や病院に来院する患者が増えることで、看護師の業務負担はさらに増大します。さらに、予防医療のコペイやデダクティブが廃止されるため、過去は費用面で受診を控えていた患者が診療所に訪れるケースも増える見込みです。

ナースプラクティショナー(NP)の役割拡大

患者数の増加に伴い、医師だけでは需要に応えきれないことが予想されます。2009年8月の『タイム』誌は、米国が一次診療医の30%不足に直面していると報じました。PPACAはこの不足を認識し、ナースが管理するクリニックの設立に資金を割り当てています。これにより、ナースプラクティショナー(NP)が一次診療や予防医療を提供できるようになります。NPは修士号を取得し、臨床研修を受けた登録看護師で、州によっては診断・処方権も持ちます。

教育・就業機会の拡充

看護師の採用と定着を促すため、PPACAは看護教育への資金援助を拡大し、準学士、学士、修士など各レベルの奨学金やローン返済プログラムを提供します。また、PPACAの下で新たに創設される職場として、低所得の新生児母親を対象とした訪問看護や、学校内に設置される健康クリニックなどがあります。これらは学生や地域住民に対し、より広範な医療サービスを提供することを目的としています。

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