廃油処理の方法と重要性
廃油とは
廃油は自動車や機械の潤滑に使用された後、汚染や劣化により交換が必要となった油のことです。土砂、金属屑、水分、冷却剤などが混入すると、処理せずに排出した場合、環境に深刻な影響を及ぼします。
廃油処理の主な技術
1. 酸・粘土処理(Acid‑Clay Process)
硫酸で廃油を処理し、酸素化合物や硫黄・窒素系化合物と反応させてスラッジを生成します。その後、パラフィン系・ナフテン系炭化水素を除去し、活性粘土で色・臭いを除去します。しかし、石油が混入した大量の酸スラッジが発生し、処分コストが高いため、近年は経済的に採算が取れないと評価されています。
2. 脱水法(Dehydration Method)
低温蒸留により水分や冷却剤、溶剤などの不純物を除去し、得られた油は重油のブレンド材(cutter stock)として利用されます。水分除去には有効ですが、灰分やその他残渣は除去できないため、利用できる市場が限定されます。
3. 加水処理・クラック(Hydro‑Treatment and Cracking)
加水処理や高温蒸留・クラックは、色・臭いの補正や高純度化を目的とした方法ですが、設備投資が大きく、安全性の確保も難しいため、規模の小さい事業者には不向きです。加水処理では、触媒とナッセンハイドロジェンを用いて油を精製します。
4. 溶剤処理(Solvent Treatment)
ブタノール、メチルエチルケトン、2‑プロパノールといった溶剤を混合し、油中の不純物を除去します。酸を使用しないため環境負荷が低く、生成されるスラッジは非有害廃棄物として処理できます。
リサイクルの意義
米国だけでも、廃油のリサイクルにより年間で原油約7~12百万バレル相当のエネルギーを節約できるとされています。適切な処理と再利用は、資源の有効活用と環境保護に直結します。
