放射線技術による医療画像診断とは?
発見
1895年、ヴィルヘルム・コンラート・レントゲンが陰極と陽極を持つ管から放出される放射線を観測し、初めてX線(レントゲン線)を発見しました。同年、妻の手の放射線写真を撮影しました。1896年には、レントゲンとは別にアンリ・ベクレルがウランが放射線を放ち、光感光フィルムを露光させることを発見しました。この研究がマリー・キュリーの関心を呼び、夫ピエール・キュリーと共にポロニウムとラジウムを発見し、これらはウランよりも放射能が高いことが明らかになりました。
医学史
1900年までに医療現場では骨の診断にX線が利用され始めました。一方で過度の被曝がやけどを引き起こすなど健康被害も認識されました。20世紀中頃、人工的に作られたガンマ線源がラジウムに取って代わり、より深く透過し高解像度の画像が得られるようになりました。現在はフィルムからデジタルへと移行し、画像の解像度と穿透力はさらに向上しています。
X線撮影
X線は骨の黒白画像として広く知られていますが、用途はそれだけにとどまりません。胸部X線は肺炎の診断に、軟部組織の結節も検出できます。造影剤を用いることで腎臓・尿管・膀胱の評価が可能です。バリウム造影は経口で摂取し、フルオロスコピー(リアルタイムX線撮影)で消化管を観察します。フルオロスコピーは血管の画像化や手術的処置にも利用されます。
コンピュータ断層撮影(CT)
CTはX線を利用して身体を多数の断面で撮影し、コンピュータで再構成した画像です。平面X線に比べてはるかに詳細で鮮明な画像が得られ、心臓や血管などの三次元構造も可視化できます。大腸内に空気を注入してバーチャル大腸内視鏡検査を行うことも可能です。CTでも造影剤を使用し、血管や消化管の評価を行います。
核医学
核医学は放射性同位体を体内に投与し、専用カメラで放出された放射線を検出して臓器の機能を評価します。X線やCTが構造情報を提供するのに対し、核医学は代謝や機能情報を得られる点が特徴です。代表的な検査として胆嚢機能検査や甲状腺機能検査があります。
