消費者主導型ヘルスケアとは?

医療保険料が年々高騰する中、従来の保険制度に代わる新しい考え方が注目を集めています。その代表的なモデルが「消費者主導型ヘルスケア」です。患者が自ら選択肢を持ち、費用を抑えながら医療サービスを受けられる仕組みとして、従来型保険の最大の批判点である「費用の高さ」と「選択肢の狭さ」を同時に解決しようとしています。

概要

消費者主導型ヘルスケアは、健康貯蓄口座(HSA)や柔軟支出口座(FSA)などの個人貯蓄プランを活用し、日常的な医療費を自己負担で賄います。重篤な病気や大きな医療費が必要となった場合は、控除額が大きいが保険料が低めの「カタストロフィ保険」(大規模医療保険)でカバーします。

メリット

  • 医師や医療機関をネットワークに縛られず自由に選択できる。
  • 毎月の保険料が抑えられ、貯蓄額を自分で決められる。
  • 複数のカタストロフィ保険プランから自分に合ったものを選べる。

機能

保険の主な役割は、患者が破産的な医療費負担をしないようにすることです。従来型保険は日常診療もカバーしますが、その分保険料が高くなります。消費者主導型では、日常費用は自己負担とし、重大な医療リスクに備えるカタストロフィ保険に焦点を当てています。

効果

John Goodman(2006年12月)の政策ブリーフによれば、個人が貯蓄口座やFSAを利用すれば、医療費支出を慎重に評価するようになると指摘されています。結果として、医療費全体の効率化が期待でき、患者が支払い責任を自覚することで無駄な利用が減少します。

留意点

貯蓄口座に資金を積み立てる際は、日常診療だけでなく、入院や手術など高額な費用が必要になるケースも想定しておく必要があります。カタストロフィ保険の自己負担額(控除額)を支払う資金としても活用できるため、一定の予備資金を確保しておくことが重要です。

批判・課題

Consumers Unionの保健政策分析部長Gail Shearer(2004年、米国合同経済委員会証言)は、消費者主導型ヘルスケアは万能策ではないと指摘しています。慢性疾患を抱える家族は貯蓄を築く余裕がなく、結果的に平均以上の医療費を支払わざるを得ません。また、既往症のカバーが不十分である点も問題とされています。

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