ICD-10 CM と ICD-10 PCS とは?

国際疾病分類(ICD)は、世界各国の死亡原因を統計的に分析するために開発されました。米国では1979年に第9版(ICD‑9)が導入され、入院医療手技にコードが付与されました。その後、医療技術の進歩に伴いコード体系の拡張が必要となり、ICD‑10 が策定されました。

ICDコードの概要

ICDコードは3〜5桁、または3〜7桁の数字または文字で構成され、3桁目の後に小数点が入ります。コードは大きく「ICD‑CM(Clinical Modification:臨床修正版)」と「ICD‑PCS(Procedure Coding System:手技コード体系)」の2種に分かれます。ICD‑CM は外来・診療所などすべての医療現場で使用され、ICD‑PCS は入院医療でのみ使用されます。

ICD‑10 では、臨床修正版コードが68,065件、手技コードが72,589件と、ICD‑9(臨床修正版14,025件、手技3,824件)に比べて大幅に増加しています。

ICD‑10 の目的と構造

ICD‑10 は公衆衛生リスク、資源利用、医療提供、政策立案、研究・臨床試験、医療詐欺防止、ケアの質・効率、戦略的計画、管理手続きなど、幅広い分野でデータ収集・分析に利用されます。コードは3桁から7桁まであり、4桁目以降で診断や手技の詳細情報が付加されます。

ICD‑10 CM(臨床修正版)

ICD‑10 CM は入院以外のすべての医療現場で使用されます。最初の3桁はICD‑9 と類似していますが、以降の桁で診断の具体性が高まります。たとえば、血管移植手術はICD‑9 では1つのコードで表されましたが、ICD‑10 CM では合併症や手術部位に応じて最大9つのコードが割り当てられます。

ICD‑10 PCS(手技コード体系)

ICD‑10 PCS は入院医療に限定して使用され、コードは7桁です。最初の3桁はICD‑9 と同様で、4桁目以降は以下の要素を表します。

  • 対象となる身体システム
  • 手術・処置の種類
  • 対象部位
  • 手術アプローチ(開腹・内視鏡など)
  • 使用する医療機器や材料
  • 請求に必要な補足情報(クオリファイア)

ICD‑10 PCS は産科、リハビリテーション、画像診断、核医学、放射線腫瘍学、精神保健など、16のセクションに分かれています。

導入スケジュール

ICD‑10 への移行は段階的に実施されました。まず医療教育者が新体系の研修を受け、2010年8月以降、学生はICD‑9 と ICD‑10 の両方を学習することが義務付けられました。2011年8月からは学士・准学士課程や認定コーディングコースでICD‑10 が唯一のコード体系となり、2012年8月以降に全ての医療機関がICD‑10 に完全移行し、最終的に2013年10月までにすべての医療提供者が遵守することが求められました。

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