ウッドコック・ジョンソンIII(WJ III)認知評価プロトコル
テストが測定するもの
WJ III は、2歳から90歳以上の幅広い年齢層を対象とした知能テストです。言語、思考、認知効率といった複数の認知領域を評価します。
テストの実施手順は、心理療法の機密保持の対象となり、非資格者に公開されません。手順が漏洩すると受験者がテストを回避でき、測定の正確性が損なわれます。
本テストの目的は、受験者の思考過程と知能を正確に把握することです。そのため、受験者が事前に手順を知ってはならないとされています。
テスト課題
WJ III は7つの主要サブテストで構成され、聴覚・視覚で提示される問題に対して応答します。各サブテストは知能に関わる異なる認知因子を測定します。評価者の判断により、追加で6つのサブテストを実施することもあります。基本サブテストの所要時間は約40分です。
テストスコア
各サブテストは個別にスコアが付けられ、いくつかのサブテストの結果から総合知能指数(GIA)や簡易知能指数(BIA)といった指標が算出されます。スコアは受験者の強み・弱みや学習障害の可能性を示すほか、研究や教育評価にも利用されます。
スコアはテスト作成時に標準化されており、信頼性と妥当性が確保されています。各指標には誤差範囲が設定されています。
テストの解釈
WJ III のスコアだけで受験者像を描くことはできません。サブテストと指標のスコアは、書面による解釈報告書の中で、質的評価、発達段階、熟練度、集団内相対位置の4つのレベルで説明されます。テスト中の行動やその他の情報も併せて評価されます。
たとえば、あるサブテストで7点というスコアは、年齢別標準化集団では85パーセンタイル、学年別集団では90パーセンタイルに相当することがあります。評価者は結果のパターンと受験者全体の情報を照らし合わせ、強みや弱みの原因を推測します。
テスト結果の活用
受験者本人の同意がない限り、WJ III のスコアと解釈報告は機密情報として扱われます。結果は学校配置、障害の有無判定、他の検査と組み合わせた包括的評価、治療計画の策定などに活用されます。テスト問題や採点用紙は機密保持のため、報告書には含まれません。
