行動修正をはじめとするカウンセリング手法の種類
米国の行動主義者B.F.スキナーが提唱した行動修正カウンセリングは、望ましくない行動を止め、代わりに望ましい行動を促すことを目的とします。否定的な行動を強化する要因を取り除くことで、恐怖症や不安、依存症、内気さなどさまざまな問題に効果が期待されています。以下では、行動修正に類似した代表的なカウンセリング手法を紹介します。
嫌悪療法(Aversion Therapy)
嫌悪療法は、望ましくない行動と不快な感覚を結びつけることで、その行動を抑制しようとする手法です。セッション中に、患者が対象となる行動を行った際に、腕や脚に軽い電気ショックを与えるなどして不快感を経験させます。これにより、対象行動への欲求が減少すると考えられています。
系統的脱感作(Desensitization)
系統的脱感作は、主に恐怖症や不安障害に用いられます。患者が恐れる対象に段階的に慣らすことで、徐々に恐怖感を減少させます。たとえばクモ恐怖症の場合、クモについて話す、絵を描く、写真を見るといったステップを順に増やし、最終的に実際のクモに対しても恐怖なく接することができるようにします。
認知行動療法(Cognitive Behavioral Therapy, CBT)
認知行動療法は、出来事に対する考え方(認知)を変えることで行動や感情を改善するアプローチです。ストレス、恐怖症、不安、うつ、摂食障害、強迫性障害など幅広い領域で用いられます。患者は「有益な思考」と「有害な思考」を見極め、否定的な思考が引き起こす感情や行動を、建設的な思考へ置き換える訓練を行います。
合理情動行動療法(Rational Emotive Behavior Therapy, REBT)
合理情動行動療法は、アルバート・エリスが提唱した手法で、非合理的な信念や絶対的な考え方が精神的問題や望ましくない行動を引き起こすと考えます。患者に柔軟な考え方を促し、人間は誰でも過ちを犯す存在であるという認識を持たせることで、非合理的な信念を合理的なものへと変換し、行動の改善を図ります。
