ダイビング緊急時の対処手順
ダイバーは水中・水上を問わず、緊急事態に備えて常に準備しておく必要があります。緊急事態はいつでも起こり得るため、迅速かつ適切な対応が求められます。ダイビング界での緊急時の三つの黄金ルールは、①グループへのさらなる危害を防ぐ、②冷静に行動する、③現地のダイビング安全機関へ連絡するです。
意識不明の潜水者を浮上させる
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意識不明で水中にいる潜水者は、できるだけ速やかに水面へ引き上げることが最優先です。救助者はレギュレーターを被救助者の口にしっかりと装着させ、頭部と首を支えて背中を上に向けた姿勢を保ちます。浮上速度と浮力は救助者の装備で調整し、必要に応じてウエイトベルトを外して浮力を高めます。
水面に到達したら、被救助者の顔が水に浸らないよう仰向けに浮かせます。陸上またはボートに上がったら、ABC(気道・呼吸・循環)の評価を行い、外傷の有無を確認し、直ちに沿岸警備隊などの現地救助機関へ連絡します。救助呼吸やCPRが必要な場合は実施し、酸素供給が可能なら100%酸素を使用します。ダイブコンピュータや装備一式は病院へ持参し、傷害の原因特定に役立てます。
行方不明の潜水者への対応
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行方不明者が確認されたら、現場にいる全員が即座に事前に定めた信号で潜水者を水中から引き上げ、同時に現地のダイビング安全機関へ無線連絡します。潜水者がボートに乗り込んだのか、単にエリアを離れたのかを確実に確認します。
最後に目撃された場所の周囲にブイを設置し、長時間の救助に備えます。水面に出る空気の泡はスノーケリングでの捜索の目印となります。同行していたバディに対し、潜水計画、最後に見た時間と場所、タンク残量、体調、緊急時の行動予測などを質問し、情報を整理します。
陸上や船上の高所から見張りを続け、行方不明者が再び視認されたら、絶対に視界を失わないように注意します。
意識がある被害者への対応
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意識があり会話や呼吸ができる潜水者は、まず安全な場所へ移動させ、必要に応じてABCの評価を行います。意識が揺らぐ場合は、CPRや救助呼吸の準備をし、複数の救助者が交代で被害者に付き添い、常に側にいるようにします。
可能であれば直射日光を避け、日陰や船内で安静にさせます。被害者の同意が得られれば、訓練された救助者が純粋酸素を投与しつつ、外傷や減圧症の有無を確認します。減圧症が疑われる場合は、被害者を仰向けに平らに(嘔吐や嘔気がある場合は横向き)して安静にさせます。
救助後は、組み立てたままのダイビング装備とダイブコンピュータを病院へ持参し、医療スタッフが症状を正確に判断できるようにします。
以上の手順は、ダイバー全員が事前に共有し、訓練を重ねておくことで、実際の緊急時に迅速かつ安全に対応できる基盤となります。
