二酸化炭素中毒の致死段階
二酸化炭素(CO2)は無色・無臭のガスで、適切な濃度であれば無害ですが、濃度が上がると健康に深刻な影響を及ぼし、最悪の場合は死に至ります。本稿では、CO2濃度別に現れる症状と危険性を解説します。
軽度曝露(約1.5%)
自然大気中のCO2濃度は約0.035%です。濃度が約1.5%に上がると、めまいや呼吸の変化などの身体的・精神的症状が現れますが、原因が分かりにくいことがあります。
中等度曝露(5〜9%)
CO2濃度が5〜9%になると、急速に症状が進行します。強いめまい、発汗、頭痛、心拍数・血圧上昇が見られ、判断力が低下し、混乱や錯乱状態になります。合理的に考えることがほぼ不可能です。
高度曝露(10〜15%)
濃度が10〜15%になると、生命に危険が及びます。最初にめまいが現れ、続いて吐き気や嘔吐、聴覚・視覚障害、精神機能の著しい低下が起こります。すぐに意識喪失し、除去しなければゆっくりとした苦痛の死が訪れます。
極度曝露(20%以上)
CO2濃度が20%を超えると、数分以内に意識不明または昏睡状態に陥ります。痙攣が起き、酸素が血液に取り込まれなくなるため窒息死が起こります。
長期低濃度曝露
低濃度(数千ppm)でも長期間にわたる曝露は健康に影響します。血液の酸塩基バランスの乱れ、運動時の循環障害、皮膚の紅潮、血圧低下、肺の死腔増大、注意力低下、酸素利用効率の低下などが報告されています。時間とともにパフォーマンスが低下し、異常行動が現れることがあります。
