埋立地が抱える問題点
2009年、米国では2億4300万トンの家庭・商業ごみが発生しました。米国環境保護庁(EPA)によると、うち8100万トンがリサイクルまたは堆肥化され、2900万トンが焼却され、残りの1億3200万トンが埋立地に埋め込まれました。リサイクルはごみ削減の最善策とされていますが、埋立地も国の廃棄物処理システムの重要な一部です。近年改善は見られるものの、埋立地には依然としてさまざまな欠点があります。
メタン
埋立地のごみが分解するとメタンが発生します。メタンは刺激臭があり、頭痛や吐き気を引き起こすことがあります。また可燃性で、空気より軽いため地表から逃げ出し、近隣の建物に溜まることがあります。イリノイ州公衆衛生局の調査では、閉鎖空間で空気中のメタン濃度が5%に達すると火災リスクが高まります。埋立地ではメタン回収システムを導入し、ガスを集めて制御燃焼させるか、発電に利用する取り組みが進められています。
硫化水素
乾式壁(ドライウォール)を含む建設・解体廃棄物は埋立ごみの大きな割合を占めます。ドライウォールが湿ると分解し、腐った卵のような嫌な臭いを放つ硫化水素が発生します。メタン同様、硫化水素は主に嫌がらせ的な問題とされますが、近隣住民は目や鼻の刺激、頭痛、吐き気、呼吸器症状を訴えることがあります。州・連邦の規制により、埋立地は硫化水素濃度を監視する義務があります。高濃度になると致死的です。
浸出液
雨や雪が埋立地に浸透し、廃棄物の分解に伴って生成される液体(浸出液)と混ざります。浸出液には化学物質や金属などの有害物質が含まれることが多く、埋立地の上層部を通過して地下水や公共の飲料水源へ流れ込む恐れがあります。規制が整備される前に埋め立てられた古い埋立地は、特に有害物質を多く含む浸出液が問題となります。一方、現代の埋立地は防水シートと浸出液回収システムを備え、リスクを大幅に低減しています。
日常的な問題点
埋立地周辺では、ゴミ搬入トラックによる交通量増加やほこり、二酸化炭素排出が常態化します。重機によるごみの均等散布作業は騒音を伴い、風によるごみの飛散や不法投棄も頻発します。また、カモメや齧歯類などの動物が餌を求めて集まり、景観を損ねるだけでなく、近隣不動産の価値を下げる要因となります。
