磁性細菌に関する科学プロジェクト
概要
磁性細菌は磁場を利用して泳ぎ、地球の磁場を感知できる微生物です。これらは泥や海水の中に生息し、内部に磁小体(マグネトソーム)を持ち、磁小体が一直線に並んで「上」下を区別します。磁性細菌の存在は、かつては渡り鳥のような高度な動物だけが持つと考えられていました。
研究者と実験例
バーネット・ローゼンバーグ (1961)
ローゼンバーグは細菌の分裂(有糸分裂)と磁場の線形パターンの類似性を調べました。磁石と鉄粉で作った磁場の写真と、磁場下で増殖した大腸菌の分布を撮影し、両者のパターンがほぼ同一であることを示しました。
ピーター・ホーレ (オックスフォード大学)
ホーレは変異株 Rhodobacter sphaeroides を用いて磁場が細菌に与える影響を検証しました。この株はフリーラジカル除去機能が欠損しており、磁場に対して特に感受性が高いです。磁場下では酸素産生が50%減少し、酸素が少ない環境での増殖が促進されると結論付けました。
海軍研究所 (パデュー大学)
研究チームは磁性細菌 Magnetospirillum magneticum の磁小体遺伝子を除去し、磁性株と非磁性株の泳動速度と酸素回避行動を比較しました。磁小体を持つ株は酸素濃度の高い領域から速やかに離れ、成長に有利であることが確認されました。
実験の課題と展望
磁性細菌の研究には危険な菌株の取り扱いや高度な機器が必要で、家庭での実施は不可能です。しかし、磁場が微生物の代謝や行動に与える影響は、環境工学や医療応用など幅広い分野で期待されています。
