有機汚染物質の主な発生源
有機汚染物質とは生物由来の排出物で、細菌分解の対象となります。主に湖沼や海などの水域に放流され、希釈された後に細菌が分解します。少量であれば毒性は低いものの、過剰に存在すると生態系に有害です。以下に代表的な発生源を示します。
家庭
- 洗剤や洗浄剤、溶剤などの使用により、汚染物質が下水処理場へ流入します。医薬品業界や化学工業で使用される有機溶剤(接着剤、塗料等)も同様です。さらに、石鹸や柔軟剤、芳香剤、香水に含まれるムスク系香料も下水に含まれます。
産業
- 酒類蒸留所、ビール工場、製紙工場などが有機汚染物質の排出源です。その他、砂糖製糖所、ゴム工場、食品加工工場、屠畜場も寄与しています。特に食品加工工場では、設備の洗浄・殺菌や製品洗浄に大量の廃水が発生し、夏季に野菜加工を行う施設ではこの廃水が肥料として利用されることもあります。
農業・その他
- 農薬は持続性有機汚染物質(POPs)の主要な供給源です。例として、害虫駆除用のアルドリンは魚類や鳥類、ヒトにも有害で、乳製品や肉を通じて摂取されます。クロルデーンはシロアリ駆除に用いられますが、カモやエビを死滅させ、土壌に長期間残留します。これらはがんや生殖・神経・免疫系障害を引き起こす恐れがあります。ダイオキシン系のPOPsは農薬や塩素系化学物質の製造過程で意図せず生成され、病院廃棄物の焼却、車両排ガス、石炭燃焼でも発生します。
