EPAのアンモニア規制について
無色で刺激的な臭いを持つアンモニアは、消毒剤から肥料、医薬品から石油化学製品まで、家庭や産業で幅広く利用されています。管理が不十分だと人や環境に危険をもたらすため、米国環境保護庁(EPA)はアンモニアを含む製品の取扱いや処分に関するガイドラインを策定しています。
水生生物への影響
EPAは『クリーンウォーター法』に基づき全国的な水質基準を設定しており、1985年の水生生物基準ガイドラインを土台にアンモニアの基準を定めています。淡水環境においては、1時間平均のアンモニア窒素濃度が3年に1回だけ上昇し、30日平均濃度が慢性基準を超えることがないことが求められます。慢性基準は水温とpHを考慮した計算式で、場所ごとに異なります。また、30日間のうち最大4日間の平均濃度は、慢性基準の2.5倍を超えてはなりません。
冷凍設備での使用
多くの商業・産業用冷凍設備は、機械圧縮システムに無水アンモニアを使用しています。常温・常圧下では有毒ガスとなり、漏出すると中毒や爆発の危険があります。EPAのリスク管理プログラム規則により、10,000ポンド(約4,540kg)以上の無水アンモニアを取り扱う施設は、危険評価・防止策の策定と緊急対応計画の作成が義務付けられています。
肉・家禽加工業の排水規制
肉や家禽の屠畜・加工施設からの廃水にはアンモニアが多く含まれ、水生生物に有害で生物多様性を脅かします。EPAは2004年にこれら施設の排水量に数値基準を設け、家禽および赤肉の生産者は月平均4 mg/L、日最大8 mg/Lのアンモニア濃度を超えてはならないと規定しています。
