家庭から排出される汚染物質とは何か?
家庭から排出される汚染物質は、日常生活で使用する洗剤やローション、肥料、薬剤などが、蛇口の水とともに排水口へ流れ込むものです。これらは体内で完全に吸収・分解されず、豪雨時に下水処理施設が溢れると、処理が追いつかずに海岸や河川、プールなどの水域へ流出します。米国環境保護庁(EPA)は、2004年に国内汚染が原因で約3,300〜5,400件の疾病が記録されたと推計しています。
下水が泳者の健康に与える影響
2001年の国連報告書は、海水・淡水で泳ぐ人々の健康に関し、許容とされた汚染レベルが実際には疾病を引き起こしていると指摘しました。多くの泳者が病気になり、数万人が汚染された二枚貝で食中毒を起こしています。国連環境計画(UNEP)のクラウス・トーファー事務局長は、海洋・淡水環境問題の約80%が陸上からの汚染に起因すると述べています。
中国における国内汚染
2009年の中国国家海洋局の報告によれば、中国沿岸の海域は147,000平方キロメートルが2007年に設定された透明度基準を下回っていました。特に遼東湾、渤海湾、莱州湾、長江・珠江流域が深刻です。中国の海洋生態系の健康度は、健康(24%)、やや健康(52%)、不健康(24%)と評価され、油分や無機窒素、工業廃水が主な原因とされています。二枚貝中のDDT濃度は許容上限の50%を超えており、ほとんどの二枚貝は食用に適しません。
国内汚染物質とがん
産業化が進む国や規制が緩い国では、国内汚染が蔓延しています。WHOの2009年パネルは、2000〜2008年のデータを分析し、がん死亡率は環境汚染の程度と正比例することを明らかにしました。例として中国では、環境保護部の統計で1999年から2005年にかけて中年層の肺がん罹患率が5%から8%以上に上昇しています。
国内の大気汚染物質
アジアから発生した大気汚染物質は、風の流れで北米まで運ばれます。米国国立アカデミーズの報告は、オゾン、粒子状物質(ほこり・すす)、水銀、DDTなど4種の汚染物質を調査し、オレゴン州のマウント・バチェラー観測所で観測されたプルームが東アジアから約8日で到達したことを確認しました。水銀やDDTは特に危険で、吸入により喘息や肺がんリスクが高まります。
国内汚染を減らす方法
日常生活のちょっとした工夫で国内汚染は大幅に削減できます。空気清浄機や芳香剤の過度な使用は揮発性有機化合物を放出するため控えましょう。カープールや公共交通機関の利用で自動車の排ガスを減らすことも有効です。また、洗剤や漂白剤を大量に使用すると下水に流れ込み環境負荷が増大しますので、必要最小限に抑えることが推奨されます。
