水中の錆(さび)対策方法
錆の原因
水中の錆は、鉄分が高い状態で発生します。鉄は地殻の約5%を占め、地下水に浸透して水循環に入ります。鉄濃度が0.3 mg/L を超えると水が赤く見えるようになります。また、古くなった配管が腐食し、鉄が溶出することもあります。
鉄の種類
水中に存在する鉄は主に2種類です。
- 可溶性の二価鉄(Fe2+)…空気に触れると酸化して赤くなる。
- 不溶性の三価鉄(Fe3+)…水中で即座に赤色を呈する。
鉄の濃度と形態に応じて、適切な処理方法を選びます。
主な処理方法
1. リン酸系処理
鉄濃度が低い場合に有効です。井戸と給水タンクの間にリン酸化合物を注入し、鉄を溶解状態に保ちます。コストが低い反面、高温下で不安定になることや、環境への栄養塩負荷が懸念されます。
2. イオン交換式軟水器
鉄濃度が1〜5 mg/L の中程度の場合に使用します。鉄イオンをナトリウムイオンと置換し、硬度除去と同時に処理できます。ただし、全ての軟水器が鉄を除去できるわけではなく、過剰な鉄は装置の目詰まりを招きます。ナトリウム濃度が上昇するため、高血圧の方には注意が必要です。
3. 酸化フィルター
溶存鉄が最大15 mg/L まで処理可能です。酸素濃度に応じてフィルターを選定し、主にマンガン・グリーンサンドが鉄を吸着します。事前に酸素量の測定が必要です。
4. 圧力式エアレーター
高濃度の溶存鉄に適し、空気と混合して鉄を固体に酸化させます。有機鉄錯体が含まれる水には不向きです。
5. 酸化・沈殿+ろ過
鉄濃度が非常に高い場合に使用します。塩素や他の酸化剤で鉄を固体に酸化させ、砂フィルターで除去します。鉄細菌が存在する場合に有効ですが、塩素味が残ります。
