水を汚染する化学物質は何ですか?

水質汚染は、土壌浸食による堆積物、排水や細菌性汚染物、ゴミ、化学物質の4つの要因で起こります。その中でも化学汚染は除去が最も困難で、環境への影響も大きいです。本稿では、水を汚染する主な化学物質とその影響を解説します。

肥料

農業や庭の排水に含まれる肥料、農薬、除草剤は水質汚染の主な原因です。肥料自体は毒性が低くても、窒素やリン酸を過剰に供給し、水中の藻類や植物の異常増殖を招きます。これにより水路が詰まり、光が遮られ、酸素が減少します。

農薬・除草剤

農薬や除草剤は毒性が高く、食物連鎖のすべての段階で生物に害を及ぼします。例えば、かつて米国で使用が禁止された合成農薬DDTは、農業排水で川に流れ込み、魚に蓄積されました。魚の死亡や汚染は、捕食者の食料供給を減少させ、汚染された魚を食べた鳥類や哺乳類で出生欠損や発育障害を引き起こし、ハクトウワシの絶滅危機を招きました。

家庭用化学物質

家庭からの排水(シンクや洗濯機の灰色水、雨水排水)には、アンモニアや界面活性剤などアルカリ性の洗剤が含まれ、水のpHを上昇させます。pH変化は水中の微生物に悪影響を与え、これら微生物が行う汚染物質の分解や酸素供給が阻害されます。

また、ホルムアルデヒドやオキサリック酸、塩酸などの溶剤は腐食性があり、魚介類に蓄積されて食物連鎖を通じて人間にも影響を及ぼします。

工業用化学物質

工業排水や副産物には、発がん性や神経系障害を引き起こす物質が多数含まれます。例えば、化石燃料の燃焼で生じる多環芳香族炭化水素(PAH)は道路や大気から流出し、微量でもがんリスクを高めます。塗料、油、グリース、溶剤は魚類の呼吸を妨げ、急性毒性や発育・繁殖障害をもたらします。

重金属

鉛、水銀、バリウム、マンガンなどの重金属は土壌や水生生物に蓄積し、底生動物(貝類など)を通じて食物連鎖が上がるにつれて濃度が増大します。マグロやカジキなど大型魚は一食で危険な水銀量を含むことがあります。鉛と水銀は神経障害や発育障害を引き起こし、主な供給源は鉱山排水です。

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