無機肥料がもたらす環境・健康への影響
肥料は植物の健全な成長と成長速度を高めるために使用される製品です。主成分は窒素(N)、リン(P)、カリウム(K)の3つで、窒素は葉の成長、リンは花と根の強化、カリウムは全体的な健康維持に寄与します。無機肥料は人為的に合成されたもので、自然由来の有機肥料とは異なります。
芝生への影響
住宅所有者や事業者は無機肥料を大量に使用します。多くの家庭では自宅の芝生に、事業所では芝生管理業者が春先や晩秋、場合によってはその間にも散布します。
散布方法が不適切だと、芝生が「焼け」て茶色い斑点ができることがあります。
頻繁に無機肥料を使用すると、芝生の構造が弱くなり、土壌中の有益微生物が減少します。その結果、害虫に対する抵抗力が低下し、過湿や乾燥といった過酷な環境にも耐えにくくなります。
散布のタイミングも重要です。大雨前に散布すると肥料が流出し周辺環境を汚染します。雨が降らない場合は肥料が表面に残り、歩行者やペットが踏むと影響を受けることがあります。
環境への影響
無機肥料の製造過程では化石燃料が燃焼され、酸性雨や温室効果ガスの原因となる物質が放出されます。化石燃料は再生に何百万年もかかる資源です。
肥料が河川や湖沼に流入すると、水生植物や動物に被害を与え、生態系が崩壊します。これにより、清浄な水を生活の基盤とする人々にも影響が及びます。
健康への影響
住宅や公園の芝生に「肥料散布済み」の表示があるのは、子どもやペット、野生動物が皮膚接触や誤飲で中毒になるリスクがあるためです。肥料は地下水や飲料水にも浸透します。
肥料製造時の化石燃料燃焼は大気汚染を引き起こし、肺気腫や癌のリスクを高めます。また、農業従事者が大量の肥料を散布する際に粉塵やミストを吸い込むと、呼吸器系の疾患を招く恐れがあります。
肥料が除草剤や殺虫剤と混合されると、甲状腺機能低下、免疫力低下、神経系障害などの健康被害がさらに深刻化します。
