高周波電磁波が脳に与える影響

どれくらいの影響があるのか?

Uner Tan教授とAlexander Kramarenko教授が2002年に行った研究によると、一般的な携帯電話は800〜2,200MHzの電磁波(EMF)を放出し、これは電子レンジの放射量にほぼ匹敵します。製造メーカーは健康リスクはないと主張していますが、同研究ではマウスを1日2.5時間携帯電話の電磁波に曝露させたところ、腫瘍が発生する確率が2倍に増加したと報告されています。

腫瘍以外の影響

同じく2002年の実験では、成人男性10名と子ども10名の計20名に携帯電話の電磁波を定期的に曝露しました。その結果、脳波計測(EEG)で「デルタ波」と呼ばれる15〜20秒ごとの遅波が増加し、携帯電話をオフにしても数秒間続くことが確認されました。デルタ波は通常、睡眠時にのみ現れる波形です。

その他の検査と効果

日本の研究者らが1999年に米国生理学会誌『Journal of Neurophysiology』に掲載した研究では、20kHz以上の高周波音は人間の耳には聞こえませんが、血流や脳活動に影響を与えることが示されました。可聴音と高周波放射を同時に聴取した被験者は「ハイパーソニック効果」と呼ばれる快適感を報告し、心拍数や気分が変化したと述べています。

健康リスクの調査状況

国際非電離放射防護委員会(ICNIRP)は、WHOの資金提供を受けて2009年に携帯電話のEMFリスクを調査しました。その結論は、携帯電話使用による人体への有害影響は確認されていないが、熱による生理的変化はあるというものです。ただし、長時間・高レベルのEMF曝露が潜在的に危険である可能性を「否定できない」と指摘しています。

現在も多数の研究が進行中であり、日常的に使用する電子機器から発生する高周波電磁波の長期的な影響については、慎重な観察が求められています。

医学研究 - 関連記事