未処理灰色水の品質変化の測定とモデリング

灰色水は、家庭で使用された水を屋外で即座に再利用するもので、主にトイレの洗浄や食用以外の植栽への散水に利用されます。シャワー、シンク、洗濯の排水で、下水の固形物や非生分解性の石鹸・洗剤は含まれません。灰色水の利用には環境や公衆衛生への懸念があるため、最適なシステムを選定するために品質モニタリングが重要です。

アリゾナ州の事例

  • アリゾナ州は降水量が少なく、消費が高い地域が点在しています。水資源の保全が重要課題です。そこでアリゾナ大学はツーソンの「Casa de Agua」とフェニックスの「Desert House」という2つのモデル住宅と連携し、灰色水システムの実証を行いました。Casa de Agua は既存住宅に節水装置と灰色水システムを追加改修し、Desert House は設計段階から灰色水システムを組み込みました。両システムは環境影響基準を満たす処理に成功しましたが、Casa de Agua のシステムはコストが高く、一般住宅への導入は現実的でないことが判明しました。農学部と生命科学部がデータを公開しています。

カリフォルニア州の事例

  • 1999年、カリフォルニア州水資源局はサンタバーバラ、オークランド、サクラメントの3都市と共同で灰色水システムの調査を実施しました。灌漑口周辺の土壌コアを全深度(地下6インチまで)採取し、病原体と化学物質の分析を行いました。サージタンクや沈殿タンクからのサンプルも取得しましたが、土壌サンプルが最も有用と結論付けられました。調査結果は、化学物質が最大の懸念事項であり、家庭で使用する洗浄剤の選択が最も重要な変数であることを示しています。

オレゴン州の事例

  • 2010年11月、オレゴン州環境品質局(DEQ)は、州法HB2080に基づく灰色水許可制度を導入し、灰色水ガイドラインを公表しました。ガイドラインには、商業用灰色水システムのテスト結果がまとめられています。各システムの排水はpH、主要化学物質、糞便性大腸菌の測定が行われ、「Graywater Treatment, Disposal and Re‑Use Recommendations」という報告書に掲載されています。

コロラド州の事例

  • 2009年、コロラド州立大学は「Graywater Reuse and Rainwater Harvesting」ファクトシートを発行し、灰色水システムごとに異なる監視戦略が必要であることを指摘しました。シャワーや浴室のシンクからの灰色水は、キッチンシンクの油脂や栄養分、洗濯洗剤の添加物とは問題が異なります。トイレの洗浄に再利用される灰色水は、通常の下水と混合され、既存の下水処理施設で処理されます。

公衆衛生 - 関連記事