FDAとEU規制の主な相違点
歴史
1906年に制定された純粋食品・薬品法(Pure Food and Drugs Act)により、誤表記や混入した食品・医薬品が禁止され、FDAが設立されました。一方、EUの規制体系は1957年の欧州共同体条約に基づき、欧州内の公衆衛生と安全を確保するための基本原則と要件を定めました。EU規制は主に商品の自由流通を促進する経済的観点から発展したのに対し、FDAは消費者保護を中心に制度が構築されました。
主要な機能
FDAの規制局(Office of Regulatory Affairs)は、米国内の製造施設や倉庫の検査、一般用医薬品・処方薬・医療機器などの審査、輸入品の基準適合性確認、そして製品に起因する疾病や苦情・アウトブレイクの調査を行い、米国の公衆衛生と安全を守ります。EUの規制機関も同様に公衆衛生の保護を目的とし、消費者担当局(Office of Consumer Affairs)などが同等の役割を担いますが、製品種別に応じて各国・各機関が異なる手続きを適用する点が特徴です。
リスク評価の手法
リスク評価に対するアプローチは大きく異なります。FDAは消費者からの苦情データを定量的に分析し、問題の定義、原因特定、曝露量の測定、ハザードへの対応、影響を受ける集団の曝露レベルという5段階のプロセスで評価します。対照的にEUは、利用可能な全データを用いた定性的評価を行い、ハザードとリスク対象集団の特定、リスクの優先順位付け、予防計画の策定・実施、そして計画の効果検証という流れです。また、FDAでは認可された職員が評価を実施しますが、EUでは企業自体に評価責任が課されます。
