過塩素酸塩の人体への副作用
用途
製造された過塩素酸塩は、ロケットやミサイルの酸化剤、花火、道路用照明、マッチ、エアバッグの膨張装置に使用されます。自然に存在する過塩素酸塩は主にチリの砂漠から採取され、商業用肥料として利用されています。
水・土壌汚染
過塩素酸塩塩は水に非常に溶けやすく、地下水、表層水、土壌中に何十年も残存します。また、農産物や家畜に容易に吸収され、乳製品、野菜、さらには母乳中にも検出されています。
作用機序
過塩素酸塩は甲状腺の機能とホルモン産生を阻害します。甲状腺は代謝や成長の調節に不可欠であり、胎児の中枢神経系の発達にも重要な役割を果たします。
健康への影響
妊婦、乳幼児、子どもは過塩素酸塩による甲状腺障害に最も敏感です。行動変化、発達遅延、学習能力低下などが生じる可能性があり、甲状腺ホルモンの変化に伴い甲状腺腫瘍のリスクも高まります。
その他の副作用
1960年代まで、過塩素酸塩はバセドウ病(甲状腺ホルモン過剰症)の治療に用いられていましたが、治療患者に再生不良性貧血などの不可逆的な血液障害が現れたため使用は中止されました。
対策・治療
水源から過塩素酸塩を除去するには、除去・分解技術が採用されますが、低濃度で存在し多くの処理技術に対して耐性があるため、依然として大きな課題です。
