ナトリウムアルギン酸とサルガスム海藻の活用法
ナトリウムアルギン酸は褐藻(フオエウス)に含まれる細胞壁成分で、グルロン酸とマンロン酸からなるヘテロ多糖です。主に大型の昆布やワカメなどから抽出されます。一方、サルガスムは日本原産の褐藻で、近年はアイルランド沿岸にも移入しています。以下では、両者の主な利用例を紹介します。
エマルシファーとしてのナトリウムアルギン酸
ナトリウムアルギン酸は安定剤・乳化剤として広く利用されています。かつては繊維印刷に使われましたが、現在はアイスクリームや乳製品の風味・食感向上に使用されています。
繊維素材としての利用
ナトリウムアルギン酸は非極性分子であり、水などの極性溶媒に溶けません。この性質を活かし、以下のような高機能繊維が製造されています。
- 医療用の大型創傷や火傷用包帯(セルロース系よりも除去が容易)
- 耐火性が高く、消防士用防火服のハード素材
サルガスム海藻の一般的な利用
- 肥料としての利用(一部地域で栽培に使用)
- 日本料理の調味料として、特に醤油の風味付けに使用
- 海中の隠れ家・餌として多くの海洋生物に利用される
野菜としてのサルガスム
日本の沿岸部に住む人々は、サルガスムを新鮮なまま野菜として食べます。米国の医療情報学会誌(JAMIA)によると、サルガスムは利尿作用により体内の余分な水分を排出し、体重減少を助けると報告されています。
医療用途
サルガスムは以下のような医療効果が期待されています。
- ヨウ素が豊富で、ヨウ素欠乏による甲状腺腫(甲状腺肥大)予防・治療に使用
- 利尿作用でむくみ(浮腫)を軽減
- 腫れた精巣やヘルニアの痛み緩和に用いられることがある
