鶏の耳の疾患

特徴

内耳の平衡系の障害は、感染症、環境中の毒素、栄養不足などが原因となります。パルミクソウイルスは鶏や他の鳥類で耳感染を引き起こし、頭を異常に回すことがあります。ニューハンプシャー病(同じくパルミクソウイルス)が中枢神経系に影響し、頭部の異常運動を引き起こすことも報告されています。ウイルス自体は抗生物質で治療できませんが、二次感染の治療に抗生物質が用いられることがあります。

タイプ

外耳炎(Otitis externa)は、鶏が頭を木や枝にこすり、耳から液体が出ることで判別できます。主な原因菌は黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)です。中耳炎は頭部の異常な動きが見られ、原因としてはPasteurella multocidaが挙げられます。米国家禽協会はこの菌に対しスルファ薬の使用を推奨しています。

重要性

家禽への抗生物質投与は、抗菌薬耐性菌の出現という重大な問題を引き起こす可能性があります。耐性菌は人間の健康に深刻なリスクをもたらすため、使用は慎重に検討されるべきです。

警告

治療されない感染症は人に感染する恐れがあります。例えば鳥インフルエンザは首のねじれ(斜頸)などの症状を伴います。屋外で飼育された鶏は野鳥に病原菌を伝播するリスクがあり、未治療の鶏は周辺の野鳥や人間に危険を及ぼす可能性があります。

将来性

鶏の内耳はヒトの耳疾患研究のモデルとして注目されています。ヒトは内耳の感覚細胞を再生できませんが、鶏は再生可能です。前庭の尿石器(utricle)は平衡感覚を、蝸牛(cochlea)は音の伝達を担います。鶏の再生機構の解明は、ヒトの感覚細胞置換治療へのヒントになると期待されています。

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