喫煙が体に与える影響とは?
心血管系への影響
たった1本の吸い込みでも血管が収縮し、心拍数と血圧が上昇します。血液の凝固が促進されるため、脳卒中や心筋梗塞のリスクが高まります。また、喫煙はHDL(善玉)コレステロールを減少させ、LDL(悪玉)コレステロールを増加させ、動脈硬化を加速させます。米CDCは、喫煙者の脳卒中・心疾患リスクが2〜4倍になると推定しています。
肺の疾患
喫煙は肺がんリスクを大幅に上げるだけでなく、慢性閉塞性肺疾患(COPD)や肺気腫、慢性気管支炎なども引き起こします。症状は「運動時の息切れ」から始まり、やがて日常生活や安静時にも息切れが現れます。
さらに、喫煙は呼吸器の繊毛を破壊し、肺炎の罹患率と重症度を上げ、肺の瘢痕化(線維化)を招き、呼吸時の伸縮を妨げます。
免疫系とがん
タバコの煙には70種以上の既知の発がん性物質(ホルムアルデヒド、ベンゼン、ヒ素、シアン化水素など)が含まれます。喫煙は白血球の過剰産生を引き起こし、免疫系に過度の負担をかけ、がん細胞への抵抗力を低下させます。その結果、肺以外でも膀胱、子宮頸部、腎臓、胃、子宮など多部位でがんが発生しやすくなります。
依存性
ニコチンはアドレナリンとドーパミンの分泌を促し、快感と依存行動を強化します。長期的なニコチン曝露は脳の構造と機能を変化させ、強迫的な使用欲求を生じさせます。NIDAの報告によれば、定期的に喫煙する人の85%が禁煙に失敗し、1週間以内にやめることができません。
その他の健康影響
喫煙者は2型糖尿病の発症リスクが高く、心疾患や視覚障害など合併症のリスクも増大します。受動喫煙は非喫煙者の健康に悪影響を与え、特に乳幼児では喘息や乳幼児突然死症候群(SIDS)のリスクが上がります。妊娠中の喫煙は流産、低体重児、学習障害のリスクも高めます。
