受動喫煙が引き起こす健康リスク
受動喫煙(第二次喫煙)は、タバコの燃焼や吸い込んだ煙が周囲に漂うことで、非喫煙者にも深刻な健康被害をもたらします。米国疾病予防管理センター(CDC)によると、米国内だけでも1億2600万人以上の非喫煙者が受動喫煙にさらされており、特に子どもは約60%が曝露されています。
肺がん
米国環境保護庁(EPA)の1993年報告書によれば、受動喫煙は非喫煙者の肺がん死亡者数として年間約3,000人に相当します。CDCは、家庭や職場で受動喫煙にさらされた非喫煙者の肺がんリスクが20〜30%上昇すると指摘しています。EPAは環境タバコ煙(ETS)を「グループA」発がん性物質に分類しており、ヒトでがんを引き起こすことが実証された最も危険な区分です。
心臓病
CDCのデータでは、受動喫煙に起因する心臓疾患による死亡者は米国内で年間約46,000人と推定されています。受動喫煙にさらされた非喫煙者は心臓病リスクが25〜30%増加し、特に既に心臓疾患を抱える人は心筋梗塞のリスクが即座に高まります。
子どもの肺疾患
EPAは、受動喫煙が子どもの上気道を刺激し、肺機能低下や呼吸器疾患への感受性を高めると結論付けています。具体的には、以下のような影響が報告されています。
- 喘息:受動喫煙により、年間20万〜100万人の喘息児の症状が悪化。
- 下気道感染(肺炎・気管支炎):CDCは、受動喫煙が年間15万〜30万人の新規肺炎・気管支炎患者を生み出すと推定。
子どもの耳疾患
受動喫煙は中耳に液体がたまりやすくなる(中耳炎の前段階)ことが確認されており、子どもの慢性中耳炎リスクを増大させます。
以上のように、受動喫煙は非喫煙者全般、特に子どもに対して多様な重篤な健康リスクをもたらすことが明らかです。禁煙対策や公共の喫煙規制は、これらのリスク低減に不可欠です。
