肥満手術に伴う合併症とその対策
肥満手術は体重減少の有効な手段ですが、いくつかの合併症リスクがあります。ここでは主な合併症とその頻度、対策について解説します。
肺塞栓症
肺塞栓症は肺動脈が血栓で詰まる状態で、肥満手術患者の死亡原因の第一位です。発生率は手術全体の1〜2%で、罹患した患者の約3分の1が死亡します。手術中の予防策が進んでも、発生率はほぼ変わっていません。
消化管漏出
消化管漏出は手術後に起こる合併症で、発生率は1〜2%です。早期に発見できないことがあり、腹部感染を引き起こすことがあります。感染が起きると追加手術が必要となり、再手術のリスクがさらに高まります。
創部感染
創部感染は比較的多く、約3%の患者が影響を受けます。患者の体重による圧迫が原因となります。対策として、吸収性・非吸収性の太い縫合糸で傷口をしっかり閉鎖します。
嘔吐
制限性胃手術後に嘔吐が起こることがあります。術後の食事消化が難しいことや、ステープラインの破損・漏出が原因です。嘔吐が続く場合は、内視鏡検査で腸閉塞の有無を確認します。
遅発性ステープ破損
胃や腸のステープラインが破壊される遅発性の合併症で、体重の再増加を招くことがあります。再手術が必要となり、合併症リスクが上昇します。報告される破損率は2〜23%です。
