股関節置換術後の脱臼予防策

股関節置換術後に新しい関節が外れる(脱臼)ことは最も避けたい合併症です。術後の完全な治癒まで、以下のポイントを守りましょう。手術方法に応じた具体的な指示は退院前に医師から必ず受け取ってください。

ねじれ動作の注意

すべての股関節置換術後は、足や脚をねじる動作は避けてください。特に前方アプローチ(前方手術)を受けた場合は、足をねじる、体を新しい股関節から遠ざける、脚を開くといった動作は禁忌です。米国整形外科学会(AAOS)は脚を交差させないことも推奨しています。

後方アプローチの場合は、脚を体の中心線(中線)を越えて動かさない、寝ているときに膝を内側に入れないようにします。側臥位(横向きで寝る)では、膝の間に枕を挟んで脚を揃えると安全です。

曲げ動作の注意

股関節手術後は、脚を体に対して90度以上曲げないことが最重要です。膝が股関節より上がるような低い椅子やソファは避け、必要に応じてトイレの座面を高くするなどの工夫が必要です。また、床にあるものを拾うときは腰から曲げず、手元まで伸ばす用具を使用してください。

前方アプローチの場合、腹ばいで寝ることや脚を後方に伸ばすことも避けます。仰向けで寝るときは、膝の下に枕を置き股関節を軽く曲げた状態を保ちます。

体重負荷の注意

手術後すぐに半荷重から完全荷重が許可されることが多いですが、外科医の指示で数週間は歩行器や松葉杖を使用する場合があります。また、ジョギングなどの高衝撃活動は将来的に禁じられることがあります。

運動・リハビリのポイント

術後に適度に体を動かすことで回復が早くなります。理学療法士が指導する股関節や他関節の強化エクササイズを継続し、外科医が示した注意点を守りながら行いましょう。数週間で日常生活に復帰できることが期待されます。

股関節置換手術 - 関連記事