膝関節鏡手術の合併症と対処法
概要
関節鏡手術は小さな切開で膝関節内部を治療できる画期的な手術ですが、稀に合併症が起こります。本記事では主な合併症と術後の注意点をご紹介します。
損傷
稀に、関節鏡手術中に靭帯、腱、骨片が損傷したり脱落したりすることがあります。これにより追加手術や開放手術が必要になることがあり、回復期間が長くなり傷跡も大きくなります。ただし極めて稀な合併症で、ほとんどの場合その場で対処可能です。
感染
関節鏡手術は切開が小さいものの、関節内への開口部は存在します。そのため、手術中や術後に細菌やブドウ球菌などが侵入し、関節感染を起こすリスクがあります。関節感染は重大で、速やかな診断と治療が必要です。
手術の失敗
手術が期待通りに効果を示さないケースもあります。例えば、半月板修復や前十字靭帯(ACL)再建手術が術中に失敗したり、術後に再断裂することがあります。このような場合は再手術が必要です。
関節の異常
手術中に予期せぬ関節の形態異常や、軟部組織内に漂っている大きな骨片などが見つかることがあります。関節鏡器具だけで除去できない場合、開放手術へ切り替えるか、別日に開放手術を計画する必要があります。
術後の症状
手術後は以下の症状に注意してください。術後数日で関節が赤く腫れ、切開部から膿が出る、発熱がある場合は感染の可能性が高く、速やかに医師または救急へ受診してください。また、膝がポップ音やこすれる感覚、引っかかりを感じる場合や、ACL再建後に大きな音と不安定感がある場合は再断裂の疑いがあります。これらも早期に専門医に相談しましょう。
