膝手術の合併症と対策

膝の手術は高度で痛みを伴う手術です。回復には長い時間がかかりますが、主な合併症を事前に知っておくことで精神的な備えができます。

感染症

  • 膝手術後の感染は稀ですが、他の手術に比べやや高めです。空気中の細菌や手術器具から傷口に侵入することが原因です。近年はクリーンエアフィルターや器具の滅菌により感染率は低減しています。

血栓(血液凝固)

  • 血栓は膝手術で最も一般的な合併症です。脚部にとどまる場合は軽度ですが、血栓が剥がれると血流に乗って心臓や肺へ移動し、肺塞栓症などの重篤な状態を引き起こすことがあります。抗凝固薬で血栓を溶解できますが、出血リスクも伴います。

創傷の治癒不全

  • 手術後、膝上部の皮膚がうまく治らないことがあります。切開部位は脚の動きに影響されやすく、過度な動作で裂傷することがあります。適切なリハビリで徐々に負荷を増やすことや、治癒が遅い場合は皮膚移植が検討されます。

神経障害

  • 神経損傷は稀ですが起こり得ます。主に足首を上げる動作を司る神経が影響を受け、足の挙上が困難になることがあります。多くの場合、理学療法や神経リハビリで機能回復が期待できます。

動脈損傷

  • 膝の裏側に走行する大腿動脈や膝窩動脈が手術中に損傷すると、出血や血流障害が生じます。重篤な場合は血管外科医による再建手術が必要です。

可動域(ROM)の低下

  • 手術後、関節内の瘢痕組織が原因で膝の曲げ伸ばしが制限されることがあります。これにより膝を完全に伸ばせなかったり、深く曲げられなかったりします。早期の関節可動域訓練が重要です。

疼痛(痛み)

  • 術後の痛みは避けられませんが、特に膝は体重を支える部位のため、痛みが強く感じられます。適切な鎮痛管理と理学療法、十分な回復期間を設けることで徐々に軽減します。

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