膝関節置換手術の手順
手術前の準備
手術前に皮膚の傷や切り傷、皮膚疾患がないかチェックされます。感染リスクがある場合は手術が延期されることがあります。そのため、手術前の1週間は脚を剃らないようにしてください。手術当日は問診と静脈路確保が行われ、リラックス用の注射を受けた後、手術室へ搬送されます。全身麻酔がかかり、まだ剃られていなければ脚は手術中にシェービングされ、無菌ドレープで覆われます。
切開
膝置換術のタイプにより切開位置は異なりますが、最も一般的なのは膝の正面です。切開の長さは約10〜25cmで、皮膚・筋肉・組織をすべて貫通して骨まで到達させます。切開部はリトラクターで開き、出血を抑えるために止血ペンや吸引が使用されます。
骨の除去
全置換でも部分置換でも、損傷した骨と軟部組織は骨鋸で切り取られ、人工関節に合わせて整形されます。出血が多い場合に備えて、患者さんの血液型の血液が予備として用意されます。全置換では大腿骨下端、脛骨上端、そして膝蓋骨が除去され、部分置換では損傷部位だけが取り除かれます。
人工関節の装着
整形された骨に人工関節を装着し、固定用の穴をあけます。セメントを骨に塗布し、関節を所定の位置に押し込んでから、ピンで固定します。部分置換でも同様の手順ですが規模が小さくなります。関節の可動域を確認し、靭帯・腱・筋肉を再付着させます。
創部の閉鎖
筋肉・組織・皮膚を順に縫合し、外層はステープルで閉じます。ステープルは術後約2週間で除去されます。麻酔が覚めたら回復室へ移され、通常は3〜5日間入院します。
リハビリテーション
術後のリハビリが最も重要です。経験豊富な理学療法士の指導のもと、痛みや違和感を乗り越えてリハビリを続けることが、関節の機能回復と長期的な成功につながります。定期的な理学療法と自宅でのエクササイズをしっかり行いましょう。
