手術器具の種類と用途

手術器具は何千年もの歴史を持ち、古代エジプトやギリシャ、ローマで使われた金属製の道具が現在の形に受け継がれています。本稿では、現代手術で頻繁に使用される主要な器具を種類別に解説します。

ハサミ(Scissors)

手術用ハサミは用途に応じて多様な形状があります。止血や縫合糸を切るための縫合ハサミ、筋膜や厚い組織を切断するメイヨーハサミ、そして繊細な皮膚や組織を切るメッツェンバウムハサミなどが代表的です。

鉗子(Forceps)

鉗子は長いピンセットやハサミ形状で、切刃はありません。組織やドレッシングを掴むために使用され、先端は鋸歯状または滑らかに加工されています。腸管用は細長く、産科用は丸みを帯びたスプーン状で胎児の頭部を安全に保持します。

リトラクター(Retractors)

リトラクターは切開部を開いたまま保持したり、組織を骨や臓器から離すために使われます。手持ちタイプは三叉フォーク形で先端が上向きに曲がり、自己保持型はハサミ形状で上部にロック機構があります。デーバーリトラクターなど大型のものは腹腔や胸腔を広げる際に使用されます。

メス(Scalpels)

メスは細い刃を持つナイフで、切開や微細切断に使用されます。ハンドルと使い捨て刃の組み合わせが一般的で、衛生面と刃の鋭さを保つために採用されています。

クランプ(Clamps)

クランプは主に血管を閉鎖するために使用され、血管の太さに合わせたサイズがあります。先端はピンセット状や横に曲げた形状で、血管へのアクセスを容易にします。また、縫合糸を血管に結びつける際にも利用されます。

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