米国では1950年代から全肩関節置換術が行われてきました。逆全肩関節置換術は1980年代に欧州で開発され、2004年に米国食品医薬品局(FDA)の承認を受けました。
全肩関節置換術(Total Shoulder Replacement)
従来の全肩関節置換術では、関節面をプラスチック製のソケットと、肩骨に固定された金属製の球状部(ステム付き)に置き換えます。
逆全肩関節置換術(Reverse Total Shoulder Replacement)
逆全肩関節置換術では、ソケットと球状部の位置が入れ替わります。金属製の球は肩骨に、プラスチック製のソケットは上腕骨に装着されます。
逆置換術が適応される患者
米国整形外科学会によると、完全断裂した回旋腱板に重度の関節炎が併存する患者や、以前に全肩関節置換術を受けたものの失敗した患者が対象となります。
逆置換術を選択する理由
上記のようなケースでは、従来の全肩関節置換術では痛みが残り、腕を90度以上上げられないことがあります。逆置換術では、損傷した回旋腱板の代わりに三角筋を利用して腕を持ち上げることが可能です。
専門家の見解
米国整形外科学会は、患者一人ひとりの状態は異なるため、手術の適応は外科医が慎重に評価すべきだと述べています。また、使用する置換術の種類とその選択理由について、患者自身が十分に質問し理解することが重要です。
