垂直バンド胃形成術(VBG)とは何か
垂直バンド胃形成術(Vertical Banded Gastroplasty、VBG)は、肥満治療のために胃の容量を減らし、食事摂取量を制限する外科手術です。胃バイパス手術と同様に消化管を再配列しますが、胃自体のサイズも縮小する点が特徴です。
特徴
VBG は制限手術で、胃を縦に縫合し、バンドとステープルで小さな胃ポーチを作ります。ポーチ底部に小さな開口部があり、食物の通過が遅くなるため、一度に胃に入る食事量が自然と制限されます。
手術手順
手術では食道付近の上部胃を縦に縫合し、胃の下部曲線に沿って小さなポーチを形成します。バンドでポーチの開口部を狭め、食物がポーチから本体胃へ移行する速度を遅らせることで、食後すぐに満腹感が得られます。
副作用
主な副作用は吸収不良(ビタミンやミネラルの欠乏)、慢性的な腹痛、ビタミン欠乏症です。糖質・脂肪の多い食品を控えることで予防できます。さらに、ダンピング症候群が起こることがあり、吐き気、発汗、胸や腹部の痙攣、下痢などの症状が現れます。
術後の自宅ケア
手術後は厳格な食事管理が必須です。食物繊維が豊富なシリアルや野菜は食べにくく、精製された食品も不快感を引き起こすことがあります。体重減少を維持するには、バランスの取れた食事と定期的な運動による生活習慣の改善が不可欠です。医師は現実的な期待を持つよう助言します。
注意点・警告
垂直バンド胃形成術は不可逆的で、胃に5〜6インチ(約12〜15cm)の切開が必要です。入院は最低でも3日間で、手術は重篤かつ生命に関わるリスクがあるとされています。米国医学会は「非常に危険」と分類しています。近年は調整可能な胃バンド手術が主流となり、胃切開やステープルラインを使用しないため、リスクが低減しています。
