脊椎手術に伴うリスクと対策

すべての手術にはそれぞれ固有のリスクがあります。脊椎手術においては、特に以下の5つのリスクが指摘されています。麻酔合併症、感染症、脊髄液漏れ、神経損傷、そして麻痺です。これらは重大な合併症を引き起こす可能性があるため、手術を検討している患者は十分に情報を得ておくことが重要です。

麻酔の合併症

現在、多くの脊椎手術は局所麻酔で行われていますが、全身麻酔が必要なケースもあります。全身麻酔は薬剤で患者を完全に眠らせる方法ですが、稀に薬剤に対するアレルギー反応が起こり、アナフィラキシーショック(喉が閉まり心停止)に至ることがあります。また、肺炎などの呼吸器合併症や、高血圧の患者では血栓、脳卒中、心筋梗塞のリスクが高まります。

感染症

手術創部や皮膚表面で感染が起こる可能性があります。特に、椎体固定用の金属インプラントやドナー骨移植を伴う手術では感染リスクが上昇します。重篤な感染は場合によっては致命的になることもあります。

脊髄液漏れ

手術中に脊髄を覆う膜が破れると、脊髄液が漏れることがあります。多くの場合、漏れは手術中に発見され修復できますが、見逃された場合は自然に閉鎖することもあります。修復が不十分だと、脊髄液感染、頭痛、髄膜炎などの合併症を引き起こす恐れがあり、再手術が必要になることがあります。

神経損傷

脊髄やその周辺の神経は非常にデリケートです。手術中に神経が損傷すると、感覚低下や運動障害が生じます。稀に自律神経が損傷すると、肺や心臓の機能に影響を及ぼすことがあり、極めてまれですが死亡に至るケースも報告されています。

麻痺

脊椎手術における最も深刻なリスクの一つが麻痺です。ただし、手術による麻痺は非常に稀です。感染や手術中の脊髄損傷が原因で起こることがあります。

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