脊椎固定手術後の問題点
脊椎固定(脊椎融合)手術は、損傷した椎間板を骨移植片で置き換え、2つ以上の椎体を1つの固いユニットにする手術です。骨は時間をかけて癒合し、ロッドやスクリューで固定されます。高度に繊細な手術であるため、術後に様々な合併症が起こることがあります。
麻酔に関する合併症
脊椎固定手術は全身麻酔で行われますが、稀に麻酔関連の問題が生じます。喉の反射が抑制されると窒息や呼吸困難が起こることがあります。他にも嘔吐感、咳嗽、声帯痙攣、気管支痙攣、声帯腫脹、声がれ、喉の痛み、唇や歯の損傷などが報告されています。重篤な合併症としては脳卒中、血圧変動、心筋梗塞、不整脈があり、死亡例は約25万人に1例と極めて稀です。
出血
現在では出血はあまり起こらないとされています。多くの手術で失血は約90〜120 ml(3〜4オンス)程度で、術後に輸血が必要になるケースは非常に少ないです。
感染症
約1%の患者で術後感染が発生します。頻度は低いものの、感染はほぼ必ず深刻で、完全に治癒するまでに数か月を要することがあります。
疼痛・癒合・インプラントに関する問題
術後の疼痛は最も一般的な合併症です。特に3レベル以上を固定した場合に疼痛が強くなる傾向があります。骨が十分に癒合しない(偽関節)と、痛みが持続し再手術が必要になることがあります。また、スクリューや骨移植片自体が疼痛の原因になることもあります。
神経障害
ごく一部の患者で神経損傷が起こります。症状としては疼痛、筋力低下、感覚麻痺があり、男性の約1%で射精障害が報告されています。多くの場合、症状は6〜12か月で自然に改善します。
