顎関節癒着(TMJ)切除術の概要とインプラント併用法

顎関節癒着(TMJ)とは

顎関節(TMJ)は顎を動かすヒンジ関節で、癒着(ankylosis)は関節が硬直し、ほとんど動かせなくなる状態です。外傷、感染、関節リウマチなどの自己免疫疾患、先天性異常などが原因となります。重度の場合、呼吸や嚥下に支障を来し、身体的・精神的成長に悪影響を及ぼすため、外科的治療が必要です。

コンジレクトミー(顎関節切除術)

コンジレクトミーは、関節突起(顆)を外科的に除去する手術です。過剰に肥大した顆や変形した顆を取り除くことで、人工関節置換(関節形成術)に備えます。手術は顆だけでなく、顎骨のもう一方の関節面である冠状突起(coronoid process)も調整することが多く、骨が再び癒着しないようにします。

  • 顆除去後に骨がカルス形成や再成長を起こすと、癒着が再発するリスクがあります。
  • 特に人工関節の上に顆が再び成長すると、機能不全を招きます。

インプラント併用コンジレクトミー

顆の再成長を防ぐために、筋肉フラップや合成パッド、耳軟骨などを埋め込む方法が効果的です。1996年にバングラデシュで行われた研究では、側頭筋フラップ(下顎骨を頭蓋骨に結び付け、咀嚼を助ける筋肉)を顆除去部位に当てたコンジレクトミーが最も痛みや合併症が少なく、人工関節置換術後の結果が良好でした。

  • 側頭筋フラップは顆の再成長を物理的に阻止し、癒着再発率を低減します。
  • 合成パッドや耳軟骨も同様の目的で使用されますが、筋肉フラップが最も高い成功率を示しています。

手術後の経過と注意点

手術後はリハビリテーションが重要で、顎の可動域を徐々に回復させます。定期的な画像診断で骨の再成長や人工関節の状態を確認し、必要に応じて追加処置を行います。

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