脊椎融合手術に伴う腹部合併症

脊椎融合手術は、金属ロッドやスクリュー、骨移植を用いて背骨の2つ以上の椎骨を一体化させる手術です。ヘルニアや椎骨損傷、側弯症の治療に用いられます。手術は背部、頸部、または腹部からアクセスできますが、腹部から行う場合、腹部合併症が起こることがあります。

脊椎融合手術の概要

手術は全身麻酔下で行われ、外科医は背部、頸部、または腹部の切開部から脊椎に到達します。腹部からのアクセスは、下腹部の片側に切開を入れ、組織を開くためにリトラクターを使用します。この方法では、癒着や感染などの腹部合併症のリスクがあります。

腹部癒着

癒着は手術後に形成される瘢痕組織で、臓器と他の組織を強く結びつけます。腹部手術(脊椎融合手術を含む)により発生しやすく、臓器機能障害や疼痛の原因となります。外科医は切開回数を減らし、手術中に組織を湿潤に保つことで癒着のリスクを低減します。癒着ができた場合は、外科的に切除して組織を解放することが治療法となります。

感染症

腹部切開を伴う脊椎融合手術では、術中または術後に腹部感染が起こる可能性があります。症状としては切開部の発赤、腫脹、圧痛、分泌物、発熱などがあります。感染予防のためには、切開部を清潔・乾燥に保ち、異常が認められたら速やかに医師に相談してください。

臓器損傷

手術中に腹部の臓器や神経が損傷するリスクがあります。脾臓や腎臓などが誤って切開されることがあり、疼痛、発熱、臓器機能低下などの症状が現れます。損傷が確認された場合は、二次手術で修復が必要です。

その他の合併症

出血過多や切開部ヘルニアも腹部合併症として報告されています。止血が不十分だと術中・術後に大量出血が起こり、縫合が不適切だと腹壁ヘルニアが形成されます。ヘルニアは再手術が必要で、放置すると壊死などの重篤な合併症につながります。

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