大腸切除手術の概要
手術の適応
大腸の一部または全体を切除する必要がある主な疾患は以下の通りです。
- クローン病や潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患
- 大腸がん
- 憩室症(憩室炎)
- 腸閉塞
- 大腸穿孔
- 大腸出血
- 外傷による腸損傷
術前の準備
開腹大腸切除術を受ける前に、医師から指示される主な準備項目は次のとおりです。
- 血液をサラサラにする薬(アスピリンやNSAIDなど)の服用を手術の2週間前までに中止
- 指定された食事療法に従う
- 大量の水分を摂取する
- 手術前日に腸管洗浄剤を使用する
- 手術当日は、規定の時間まで食事・飲み物を摂取しない
麻酔
手術当日は入院手続き後、全身麻酔下で手術が行われます。静脈ラインが確保され、麻酔科医や外科医が必要に応じて薬剤を投与します。
手術の流れ
開腹手術の場合、外科医は腹壁に約15センチ(6インチ)程度の切開を行い、大腸へアクセスします。部分切除であれば病変部位を切除し、残存した大腸の端を縫合します。全大腸切除の場合は、排泄経路を新たに確保し、コロストミーまたはイレオストミーを作成します。腹壁に人工肛門(ストーマ)を設置し、腸の開口部を皮膚に固定、排泄物は体外のストーマバッグに収集されます。
術後の経過
入院期間は切除した腸の範囲により異なりますが、合併症がなければ概ね3〜7日間です。大腸全摘でも多くの患者は完全に回復し、日常生活へ戻ることが可能です。
