深部低体温停止(Deep hypothermic arrest)は、手術中に体温を極低温にまで下げ、血圧を低下させ、血液循環を一時的に停止させる医療技術です。主に心胸部手術や神経外科手術で用いられます。
歴史
1950年代後半、心肺装置の外部ポンプ酸素化装置が有害であるとの懸念から、ロンドンのウェストミンスター病院のチャールズ・ドリュー医師は、低体温を利用して血液循環を停止させる手法を開発しました。この手法は患者を一種の「停止状態」に導き、術後の呼吸器合併症を大幅に減少させました。その後、外科医は手技を洗練させ、心肺バイパス装置も進化しました。
用途
心臓外科医は、心臓や大動脈根部に直接手術を行う必要がある場合にこの技術を使用します。また、神経外科医は脳動脈瘤の治療にもこの手法を取り入れています。
リスク
すべての手術には術中・術後のリスクが伴いますが、時間依存型のこの手技で特に稀に起こりうる重大なリスクは、酸素欠乏による脳障害です。
