ドームダウン法による胆嚢摘出術
胆嚢摘出術(胆嚢切除、英: cholecystectomy)は、胆嚢炎や胆石症などの胆嚢疾患に対して行われます。近年、腹腔鏡手術の普及により回復が格段に容易になりました。さらに、腹腔鏡胆嚢摘出術の一種である「ドームダウン法」は、胆管への偶発的損傷を低減する効果が報告されています。
手術が必要な理由
医師が胆嚢摘出術を勧める背景には、胆嚢炎(cholecystitis)や胆石症(cholelithiasis)といった疾患があります。これらは米国でも頻繁に見られる病態であり、胆嚢摘出は最も一般的な外科手術の一つです。
ドームダウン法とは
従来の腹腔鏡胆嚢摘出術は、胆嚢底部(カルト三角付近)から解剖を開始しますが、ドームダウン法は逆に胆嚢の上部(ドーム・底部)から切除を進めます。J. Stephen Scott と Roger A. de la Torre の報告によれば、従来法では胆管損傷のリスクが高まることが指摘されていました。ドームダウン法はこのリスクを低減し、胆管解剖の保護に寄与します。
スカンジナビア研究の結果
2004 年に『Scandinavian Journal of Surgery』に掲載された Jacob Rosenberg と T. Leinskold の研究では、ドームダウン法と音波(ラパロソニック)切除を組み合わせた手術が20例で実施されました。患者の中央値年齢は50歳、手術時間は平均35分(20〜60分)でした。
すべての患者が合併症なく経過し、ほとんどは当日退院しました。1例だけ術後のドレーン管理のために一泊しました。研究者は、ラパロソニック切除が急性炎症やカルト三角の線維化・収縮例で特に有用であると結論付けています。
まとめ
ドームダウン法は、胆管損傷リスクを抑えつつ、短時間で安全に胆嚢を除去できる有望な手法です。特に炎症が強いケースや解剖が難しいケースでの適応が期待されます。
