顎関節(TMJ)手術とは?
TMJ(顎関節)は、顎の動きを司る関節で、成人だけでなく子どもでも障害が起こり得ます。一般的な治療法としては、矯正装置、薬物療法、理学療法がありますが、これらで症状が改善しない場合や関節自体に損傷がある場合は、外科手術が検討されます。以下では、代表的な顎関節手術の種類とそれぞれの特徴・リスクについて解説します。
関節形成術(Arthroplasty)
関節形成術は、TMJのさまざまな疾患に対して行われる外科的処置の総称です。主な手術には、ディスク切除術(discectomy)、ディスク再定位術(disc repositioning)、顆突切除術(condylotomy)、関節置換術(joint replacement)があります。手術は痛みの緩和を目的としますが、術後に腫れ、痛みの増強、出血、感染、耳や神経への損傷などの合併症が起こる可能性があります。
ディスク再定位術(Disc Repositioning)
顎関節の軟骨ディスクが位置ずれを起こすと、口を開けたときに「ポップ音」がし、神経が圧迫されて激しい痛みが生じます。再定位術は、全身麻酔下でディスクを元の位置に戻し、固定する手術です。手術時間は比較的短く、入院は数日程度です。
ディスク切除術(Discectomy)
ディスクが重度に損傷し、クッション機能を失った場合や、再定位術が失敗した場合に行われます。ディスクを除去し、関節腔に瘢痕組織が形成されることで骨同士の摩擦を減らします。全身麻酔が必要で、入院は数日、回復には数週間から数か月かかります。
顆突切除術(Condylotomy)
顎骨の顆突(関節突起)を外科的に形状変更する手術です。極端な外傷や関節の変形が原因の場合に限定的に実施されます。
関節置換術(TMJ Replacement)
関節が高度に損傷し、他の手術が適用できない場合に、顎関節全体を人工関節または自家肋骨移植で置換します。手術前に顎をワイヤーで固定し、関節を除去した後に新しい顆突と軟骨面を取り付けます。術後はリハビリが必要です。
いずれの手術も、術後のリハビリテーションと定期的な経過観察が重要です。
