妊娠と脊柱側弯症手術
脊柱側弯症の手術(固定術)を受けた方は、手術を受けていない方に比べて妊娠・出産を比較的問題なく過ごせることが多いです。整形外科医のデニス・G・クランダル博士は「脊柱側弯症手術は、妊娠・出産や子育てを妨げることはありません」と述べています。
注意点
ほとんどの外科医は、脊柱固定手術後 6〜12 か月は妊娠計画を控えるよう勧めています。骨移植が完全に融合するまでに数か月かかり、融合が不十分な状態で妊娠すると、妊娠中の体重増加が固定部位に負担をかけ、手術効果が低下する可能性があります。
リスク
脊柱側弯症手術自体が母体や胎児に対して特別なリスクをもたらすことはほとんどありません。固定された背骨を持つ妊婦でも、通常通り妊娠期間を過ごし、自然分娩が可能です。帝王切開の頻度が高くなるという証拠もありません。腰椎や仙骨まで固定が及んでいるケースでも、膣分娩に伴う合併症は報告されていません。脊柱側弯症専門医のバロン・S・ロナー博士は「手術を受けても子どもを持ち、普通の妊娠・出産が可能です。むしろ、手術で痛みが軽減されているため、未治療の側弯症よりも楽に過ごせます」と語っています。
手術後の影響
手術で背骨を矯正した女性は、妊娠が側弯の進行に与える影響はほとんどありません。十分に固定が完了していれば、ヘリントン棒や融合部位は妊娠中も安定しています。固定されていない部分の側弯進行もごくわずかです。
硬膜外麻酔
側弯症手術を受けていても、分娩時に硬膜外麻酔は可能です。エピデュラルを安全に行うため、産婦は出産前に脊柱固定のレントゲン画像を麻酔科医に提供するとよいでしょう。
遺伝的要因
母親が側弯症の固定手術を受けていても、母子に対する特別なリスクはありません。しかし、側弯症は遺伝的要素が強く、子どもが側弯症を発症する可能性があります。側弯症の既往がある場合は、妊娠前に遺伝的リスクを理解し、子どもの定期的な検診を計画することが重要です。
