局所高圧酸素療法の概要
酸素療法
高圧酸素療法と聞くと、SF映画に出てくるような巨大な装置を想像しがちですが、実際の局所用装置は薄いプラスチック製のバッグ(「ヌモバッグ」)の形をしています。バッグは密閉され、純酸素がホースを通じて患者の体の約3/4を覆うように送り込まれます。頭部と肩は外側に残すため、呼吸は通常通り可能です。バッグはテープでしっかりと固定し、適切な膨張状態を保つことが重要です。過度に膨らませたり、空気が漏れたりすると逆に皮膚状態を悪化させる恐れがあります。
純酸素環境下では細胞の代謝が活性化し、創傷の治癒が速く、瘢痕が残りにくくなります。結果として、以前よりも強く、見た目も良好な皮膚が再生します。
チャンバーと適応症
ヌモバッグに加えて、全身を密閉するタイプの高圧チャンバーもあります。この場合は酸素ヘルメットを装着し、患者が酸素を吸入できるようにします。さらに、内部を歩けるほどの大きさのチャンバーもあり、重症例では24時間体制の看護や医師の介入が必要になることがあります。
現在、高圧酸素チャンバーで治療が行われている代表的な疾患・状態は以下の通りです。
- やけど
- 血栓塞栓症
- 一酸化炭素中毒
- 壊疽(がんぬり)
- 減圧症
- 壊死組織
- 皮膚移植後の治癒促進
- 大量出血による組織低酸素状態
