アルカリ水の健康効果と科学的評価
測定方法
pHは物質の酸性・アルカリ性を0〜14のスケールで示し、7が中性です。数値が高いほどアルカリ性、低いほど酸性になります。理論上、蒸留水はpH7ですが、空気中の二酸化炭素を吸収するためやや低めになることがあります。ヒトの血液は通常pH7.4前後です。
pHは水中の水素イオン濃度で決まり、アルカリ水を生成する装置は「イオン化装置」と呼ばれます。pHの「p」はドイツ語のPotenz(力)、「H」は水素を表します。唾液のpHを測りたい場合は、薬局やオンラインで入手できるpHテストストリップを使用してください。
主張される健康効果
カンゲン水などの販売業者は、アルカリ水が病気予防や老化抑制に役立つと主張しています。具体的には、活性酸素の生成抑制、細胞からの毒素除去、必須ミネラルの供給、血流促進、血液のpH維持などです。また、アルカリ水は細胞への浸透が良く、より効果的に水分補給できるとも言われています。
酸性食生活の影響
酸性の食事とアルカリでない水を摂取すると、体は血液のpHを保つために骨や歯からマグネシウム、カリウム、カルシウムなどのミネラルを溶出させます。その結果、骨粗鬆症や虫歯、細胞の老化が進むと指摘されています。唾液pHが酸性の人は、筋肉・関節痛、疲労感、頭痛、消化不良、過剰な粘液、乾燥肌・乾燥髪などの症状が現れやすいとされています。一方で、アルカリ性の食事が関節炎、がん、心疾患、腎臓病といった変性疾患の予防・治療に寄与するとする見解もあります。
科学的根拠は?
アルカリ水に関する多くの主張は、科学的に裏付けられていません。唾液や尿のpHは変動しますが、血液のpHは常にほぼ一定で、余分な酸は主に呼吸で二酸化炭素として排出されます。米国西部のアルカリ性地下水地域でも、変性疾患の罹患率に差は見られません。販売サイトではpH9〜10(マグネシウムミルク程度)の水を推奨していますが、重曹で蒸留水をpH8.3程度に調整できる程度です。pH10を超えると石鹸の領域に入ります。
アルカリ水生成機の仕組み
これらの機械は電気分解により水道水を酸性側とアルカリ側に分離し、ミネラルに電荷を付与してアルカリ水を作ります。蒸留水はミネラルがないため使用できません。アルカリ側の水はカルシウム、カリウム、マグネシウムが濃縮されています。
